離婚後も扶養してもらえる?

離婚後の生活を一時的に援助

夫婦一方に離婚後の経済的な不安がある場合、収入の多い側から少ない側へ、財産分与の名目で離婚後の生活を援助することがあります。
これを扶養的財産分与とか、離婚後扶養などといいます。

通常、専業主婦だった妻が離婚したからといって、すぐに経済的に自立した生活を送るのはむずかしいもの。
それに比べて、ほとんどの夫は離婚後も引き続き収入が保障されていて、経済的問題がありません。
妻は結婚して家庭を守り、働く夫を支えて安定した収入に貢献してきたのですから、離婚する夫婦であっても、せめてしばらくは前妻の生活費を援助するべきというのは、自然な考えといえます。

また、就職が困難というだけでなく、小さな子どもを引き取った場合や高齢、病気の場合なども、離婚後の扶養が必要な理由になります。

扶養的財産分与が認められるケース

  • 専業主婦だったため、経済的に自立するまで時間がかかる
  • 子どもが小さく、働きに出ることがむずかしい
  • 高齢、病気などの理由で働けない
  • 財産分与として受け取る金額が少なく、離婚後の生活が成り立たない

支払う方法や期間はケースバイケース

扶養的財産分与は、あくまでも補充的なもので、その方法や金額、期間などの基準はありません。
法的にもはっきりとした規定はなく、またそれぞれに状況が異なり、請求する側の年齢や職業的なスキルの有無、請求される側の経済的力などによっても違ってきます。

一般的には、財産分与の取り分を増やす、慰謝料に上乗せするなどの方法が多いようですが、なかには自分の特有財産をあてたり、毎月の収入から融通したりすることもあります。

期間としては、いつまでと限定はできないものの、離婚後6か月〜3年間くらいでしょう。
しかし、高齢や病気などの場合に、一生の扶養が必要と判断されることがあります。

財産分与をしたものの、わずかな金額しか受け取れずに離婚後が不安な場合は、夫婦間でじっくりと話し合い、場合によっては弁護士などに相談するとよいでしょう。

扶養的財産分与が認められない場合

専業主婦だから、高齢だから、病気だからといって、必ずしも扶養的財産分与が認められるとは限りません。
たとえ仕事がみつからなくても、実家に経済力があったり、生活を維持できるくらいの財産分与や慰謝料をもらっていたりすれば、援助は必要ないからです。

また、支払う側の経済力も問題で、現実的にそれだけの収入も資産もなければどうにもならないでしょう。
つまり、払うにも払えない状態にあれば、扶養的座員さん分与を追う必要はないということです。

扶養的財産分与が認められないケース

  • 請求する側に、生活を維持できる十分な経済力(収入、資産、実家の援助、慰謝料)がある
  • 請求される側に、十分な収入や資産などの経済力がない

扶養的財産分与のいろいろな方法

財産分与を増額する

経済的な自立まで、月にどのくらいの援助がいつまで必要か話し合いで決めて、財産分与に上乗せして一括で支払う。

  • 参考例
    • 月額5万円、援助期間を3年とみなし、180万円(5万円×12か月×3年)を上乗せした財産分与を支払う
    • 自分の取り分の中から、まとまった金額になる有価証券を譲る

月額を決めて送金する

話し合いで決めた金額を、必要と判断するまで毎月送金する。

  • 参考例
    • 就職できるまで月額4万円を口座に振り込む
    • 3年または再婚するまでの約束で、月額3万円を送金する

金銭以外のつもりで補充する

現金を渡すのではなく、違う方法で生活費の負担を軽くする。

  • 参考例
    • 住む家を提供する
    • 光熱費を肩代わりする

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